銅ブスバーのレーザー溶接品質はどう評価するか|断面・気孔・抵抗
銅ブスバーのレーザー溶接は「くっついているか」だけでは合否を判断できません。通電部品である以上、断面(溶け込み)・気孔・電気抵抗・機械的強度の4つをそろえて見て初めて品質が決まります。この記事では、銅が溶接しにくい理由から、断面観察で見るべき寸法、気孔が出る原因と減らし方、抵抗値の測り方、そして参照できる規格(ISO 13919-2:2021に純銅が追加された点)までを、発注側が図面と受入検査で使える形で整理します。
銅ブスバー
レーザー溶接
品質評価
溶け込み深さ
気孔
接触抵抗
ISO 13919-2
無酸素銅
この記事の内容
2026年時点の状況
銅の溶接は長く「反射して溶けない・スパッタが飛ぶ」工程でしたが、2020年前後から青色(波長450nm前後)や緑色(515nm前後)の可視光レーザーが実用化され、近赤外レーザー単独より入熱効率が高くスパッタの少ない溶接が現実的になりました。国内でも青色レーザーと近赤外を組み合わせたハイブリッド方式や、可視光レーザーを用いたバスバー溶接の量産設備が実際に導入されています。同時に、品質の判定側でもISO 13919-2 が2021年の改訂で適用範囲に純銅(pure copper)を明記し、銅のビーム溶接を評価する共通の物差しが整いつつあります。EV電池・定置用蓄電池の大電流化で銅の接合点数が増えている2026年は、「溶接できるか」より「溶接品質をどう示すか」が発注側の関心事になっています。
銅のレーザー溶接はなぜ難しいのか
銅がレーザー溶接で扱いにくいのは、近赤外の光をほとんど反射してしまうことと、熱を逃がす速さが際立って大きいことの2点が重なるためです。この2つが、そのまま気孔・スパッタ・溶け込み不足という不良の形で現れます。
理由1:常温での光の吸収率が低い
一般的なファイバーレーザーの波長(1μm帯)に対して、銅の常温での吸収率は数%程度しかありません。残りは反射されるため、溶かすには過大なエネルギー密度が必要になり、いったん溶け始めると急激に温度が上がって溶融池が暴れ、スパッタやブローホールにつながります。一方、青色や緑色の可視光域では銅の吸収率が大きく上がり、穏やかな入熱で溶かせるようになります。
波長による銅の光吸収率の大まかな傾向(常温・研磨面の目安)
棒の長さは相対的な傾向で、実際の値は表面状態(酸化・めっき・粗さ)と温度で変わります。溶融後は吸収率が上がるため、溶け始めの一瞬だけが極端に難しいのがこの工程の性格です。
理由2:熱伝導率が高く、熱が逃げる
銅の熱伝導率は約400 W/(m・K)で、鉄のおよそ5倍にあたります。投入した熱が周囲へ即座に逃げるため、溶融池を保つには高い出力密度が要り、その分だけ蒸発とスパッタが起きやすくなります。板厚が増えるほどこの傾向は強まります。
注意:材質の選び方で品質が変わる
タフピッチ銅(C1100)は製造上わずかに酸素を含みます。これが溶接時の熱と水素の影響を受けると、気孔や割れの原因になり得ます。溶接を前提とする部品では無酸素銅(C1020)を指定するのが基本です。同じ「銅ブスバー」でも、ボルト締結が前提の部品と溶接が前提の部品では、材料の指定から見直す必要があります。材質の違いについてはブスバーとはのページでも触れています。
要点:銅は「反射する・熱が逃げる」ため、溶け始めが不安定。材質と波長の選択が品質の前提条件になる。
溶接品質は何で判断するのか(4つの軸)
銅ブスバーの溶接品質は、断面(溶け込み)・内部欠陥(気孔)・電気抵抗・機械的強度の4つで評価します。どれか1つが良くても、他が悪ければ通電部品としては不合格です。特に外観だけの判定は危険で、表面がきれいでも内部が空洞ということが起こります。
溶接品質を見る4つの軸と代表的な確認方法
| 評価軸 | 何を見るか | 方法 | 破壊/非破壊 |
|---|---|---|---|
| 断面 | 溶け込み深さ・溶接幅・割れ | 切断→研磨→エッチング→顕微鏡 | 破壊 |
| 内部欠陥 | 気孔・ブローホール・空洞 | 断面観察 / X線透過 | 破壊 / 非破壊 |
| 電気 | 接合部の抵抗・通電時の温度上昇 | 4端子法(ミリオーム計) / 通電試験 | 非破壊 |
| 強度 | 引張・せん断・振動耐久 | 引張試験機 / 加振試験 | 破壊 |
溶接品質を見る4つの軸と代表的な確認方法
断面 / 溶け込み深さ・溶接幅・割れ
切断→研磨→エッチング→顕微鏡(破壊検査)
内部欠陥 / 気孔・ブローホール・空洞
断面観察、またはX線透過(非破壊)
電気 / 接合部の抵抗・通電時の温度上昇
4端子法のミリオーム計、通電試験(非破壊)
強度 / 引張・せん断・振動耐久
引張試験機、加振試験(破壊)
コツ:量産で回すなら「非破壊で毎個・破壊で抜き取り」
断面観察と引張試験は壊さないと測れないため全数には使えません。抵抗値と外観を全数、断面と強度を定期抜き取りという組み方が現実的です。抜き取り頻度(初物・ロット頭・条件変更時)を先に決めておくと、後から「この条件のデータがない」と困りません。
要点:外観だけで合否を決めない。非破壊(抵抗)と破壊(断面・強度)を役割分担させる。
断面観察で見るべき寸法
断面観察で確認するのは、溶け込み深さ・溶接幅(接合面での有効幅)・割れの有無・アンダーカットや余盛の形です。特に重ね継手では、「上板を貫通して下板にどれだけ入っているか」が通電と強度の両方を左右します。
重ね継手の断面で見る位置
溶接ビード
▼
┌────────────────┐ ← 上板(ブスバー A)
│ ╲ ╱ │
├───────╲──╱─────┤ ← 合わせ面(ここが「接合幅」)
│ ╲╱ │
│ │ │ ← 下板への溶け込み深さ
└─────────┴──────┘ ← 下板(ブスバー B)
見るところ:① 合わせ面での接合幅
② 下板への溶け込み深さ
③ 未溶着(すき間が残っていないか)
④ 割れ・気孔の位置と大きさ
溶接部の実効的な通電断面は、ビードの見た目の幅ではなく合わせ面で金属的につながっている幅×溶接長で決まります。ビードが太くても、合わせ面で溶けていなければ電気は流れません。
断面観察で判定する項目と、不合格の典型
| 項目 | 望ましい状態 | 不合格になりやすい状態 |
|---|---|---|
| 溶け込み深さ | 図面指示値以上で、ばらつきが小さい | 浅い/深すぎて下板を貫通し裏面へ抜けている |
| 接合幅 | 合わせ面で連続してつながっている | ビードは太いが合わせ面が未溶着 |
| 割れ | なし | 凝固割れ(ビード中央の縦割れ) |
| 気孔 | 小径・散在で規定内 | 合わせ面付近に大きな空洞が連なる |
| ビード形状 | アンダーカット・過大な余盛がない | 止端部のえぐれ、垂れ下がり |
断面観察で判定する項目と、不合格の典型
溶け込み深さ
良:図面指示値以上でばらつきが小さい / 不良:浅い、または貫通して裏面へ抜ける
接合幅
良:合わせ面で連続 / 不良:ビードは太いが合わせ面が未溶着
割れ
良:なし / 不良:ビード中央の凝固割れ
気孔
良:小径・散在で規定内 / 不良:合わせ面付近の大きな空洞
ビード形状
良:アンダーカット・過大な余盛なし / 不良:止端のえぐれ、垂れ下がり
要点:見るのはビードの太さではなく、合わせ面でつながっている幅と下板への溶け込み。
気孔・ブローホールの原因と減らし方
銅の溶接で気孔が出る主な原因は、母材に含まれる酸素・水分・油分などのガス源と、入熱が過大で溶融池が激しく動くことの2つです。どちらも、条件出しの前に材料と前処理で潰しておけるものが多くあります。
気孔を減らすために順番に確認すること
- 材質:溶接前提なら無酸素銅(C1020)を指定する。タフピッチ銅(C1100)は酸素分がガス源になり得る
- 表面:切削油・防錆油・指紋・酸化被膜を落とす。脱脂と保管環境の管理はセットで考える
- すき間:重ね継手のすき間を治具で詰める。すき間があるとそこで蒸気が閉じ込められる
- めっき:錫めっきの上から溶接すると、めっき成分の蒸発が気孔の原因になる。溶接部だけマスキングするか、溶接後にめっきする段取りを検討する
- 波長・条件:可視光レーザーやハイブリッド方式で入熱効率を上げ、ピーク出力を抑える。ウォブル(揺動)で溶融池を安定させる
- シールドガス:大気の巻き込みを抑える。ノズル位置と流量も条件のひとつとして記録する
めっきと溶接の順番は先に決める
めっき後に溶接すると溶接部の気孔リスクと変色が問題になり、溶接後にめっきすると溶接品を丸ごと処理槽に入れる必要があるため形状によって対応可否が変わります。銅ブスバーへのめっきを含む部品では、この順番を図面と工程表の両方で明示しておくと手戻りが減ります。
要点:気孔は条件出しより前に、材質・脱脂・すき間・めっき順序で大半が決まる。
抵抗値で通電性能を確かめる
溶接部の通電性能は、4端子法(ケルビン接続)のミリオーム計で接合部を挟んだ区間の抵抗を測り、母材だけの同区間と比べることで確認します。壊さずに全数測れるため、量産の全数検査に向いた指標です。
なぜ4端子法なのか
銅ブスバーの溶接部抵抗はマイクロオーム〜ミリオームの領域です。2端子で測ると、測定リード自体の抵抗と接触抵抗が測定値に乗ってしまい、目的の値が埋もれます。4端子法は電流を流す線と電圧を測る線を分けるため、リードの影響を受けずに微小抵抗を測れます。
母材だけの抵抗は、導体の抵抗の式から求められます。
母材だけの抵抗の目安(20℃・銅・計算値)
| 断面(板厚×幅) | 断面積 | 長さ50mmあたりの抵抗 |
|---|---|---|
| 3mm × 20mm | 60mm² | 約14.3 μΩ |
| 5mm × 30mm | 150mm² | 約5.7 μΩ |
| 10mm × 50mm | 500mm² | 約1.7 μΩ |
母材だけの抵抗の目安(20℃・銅・計算値)
3mm × 20mm(断面積 60mm²)
長さ50mmで 約14.3 μΩ
5mm × 30mm(断面積 150mm²)
長さ50mmで 約5.7 μΩ
10mm × 50mm(断面積 500mm²)
長さ50mmで 約1.7 μΩ
このように、健全な溶接部の抵抗増加分はマイクロオームの単位です。測定区間を毎回同じにすることと、温度を記録すること(銅は1℃あたり約0.4%抵抗が変わります)が、値を比較可能にする条件になります。判定値は「母材計算値の何%増しまで」という形で決めると、寸法違いの品番にも展開しやすくなります。
前提:抵抗が低い=品質が良い、とは限らない
抵抗値は「電気的につながっているか」を見る指標で、割れや気孔の量を測るものではありません。内部に空洞があっても、周囲がつながっていれば抵抗の増加はわずかにしか出ません。抵抗は全数のふるい分け、断面は工程の健全性の確認と役割を分けてください。
要点:4端子法で母材計算値と比較する。判定は絶対値でなく「母材比の増加分」で決める。
強度と振動をどう確認するか
機械的強度は、継手形状に合わせた引張試験またはせん断試験で破断荷重と破断位置を確認するのが基本です。溶接部で破断せず母材側で伸びて切れるなら、継手としては十分な強度が出ていると判断できます。
見るべきこと
- 破断荷重(N)がばらついていないか
- 破断位置が溶接部か母材か
- 剥離するように剥がれていないか
- 電池・車載では振動と熱サイクル後の再測定
見落としやすいこと
- 溶接の熱で周辺が軟化し、曲げ剛性が落ちている
- スパッタが絶縁物や可動部に付着している
- ひずみで組付け寸法が狂っている
- 溶接後の反りで支持部に無理がかかっている
見落とされやすいのが溶接ひずみによる寸法変化です。銅は熱を通しやすく、局所加熱でも部材全体が動きます。曲げと溶接の両方が入る部品では加工順序で最終寸法が変わるため、図面の寸法基準をどこに置くかを先に決めます。
コツ:熱サイクルをかけてから測る
通電と冷却を繰り返すと、初期は良好だった接合部の抵抗が上がってくることがあります。用途の温度範囲で熱サイクルを規定回数かけたあとに抵抗を再測定すると、初期値だけでは見えない弱い接合を拾えます。長期無停止が前提の蓄電池・データセンター用途では特に有効です。
要点:破断位置が母材側なら合格の目安。加えて熱サイクル後の再測定で初期不良を拾う。
参照できる規格はどれか
ビーム溶接継手の不完全部(欠陥)を評価する国際規格としてISO 13919 シリーズがあり、2021年改訂の Part 2 は適用範囲にアルミニウム・マグネシウムとその合金に加えて純銅(pure copper)を明記しています。銅ブスバーの溶接品質を第三者に説明するときの、現時点で最も直接的な参照先です。
レーザー溶接の品質評価で参照される主な規格
| 規格 | 内容 | 銅ブスバーとの関係 |
|---|---|---|
| ISO 13919-2:2021 | 電子ビーム・レーザービーム溶接継手の不完全部に関する品質水準(アルミ・マグネシウム合金および純銅) | 純銅が適用範囲に含まれる |
| ISO 13919-1:2019 | 同上(鋼・ニッケル・チタンおよびそれらの合金) | 銅は対象外。Part 2 を見る |
| JIS Z 3001-5:2013 | 溶接用語 第5部:レーザ溶接 | 図面・仕様書の用語をそろえる |
| JIS Z 3104 / Z 3060 | 放射線透過試験 / 超音波探傷試験 | 非破壊で内部欠陥を見る場合の方法 |
レーザー溶接の品質評価で参照される主な規格
ISO 13919-2:2021
ビーム溶接継手の品質水準(アルミ・マグネシウム合金および純銅)。純銅が適用範囲に含まれる
ISO 13919-1:2019
同シリーズの鋼・ニッケル・チタン編。銅は対象外
JIS Z 3001-5:2013
レーザ溶接の用語。図面・仕様書の言葉をそろえるために使う
JIS Z 3104 / JIS Z 3060
放射線透過試験 / 超音波探傷試験。非破壊で内部を見る場合の方法
ISO 13919-2 は不完全部の許容度を段階(品質水準)で示す構成で、製造上の品質レベルを示すものであって、製品としての使用適合性(fitness for purpose)を保証するものではないと明記されています。つまり「この水準を満たせば自社の設備で使える」までは規格が決めてくれません。用途ごとの合否基準は、この規格を土台にして発注者と加工先が取り決める必要があります。
規格が扱わない範囲がある
ISO 13919-2 は、結晶粒度・硬さ、そして純銅の水素脆化といった冶金的な側面は対象外としています。また、目視検査に直接適用できる文書であり、非破壊検査の具体的な検出方法や寸法測定手順までは含みません。規格番号を図面に書けば品質が決まる、という性質のものではない点に注意してください。
要点:ISO 13919-2:2021が純銅を含む。ただし合否ラインは発注者と加工先で取り決める前提。
図面と発注で先に決めておくこと
溶接を含む銅ブスバーを発注するときに、材質・継手形状・溶接長・要求する溶け込み・検査方法と頻度・めっきとの順序の6点を先に決めておくと、見積りのばらつきと後工程の手戻りが大きく減ります。逆に、これらが空欄のまま図面が回ると、加工先ごとに前提が変わり、価格も品質も比較できなくなります。
溶接付きブスバーの図面に入れておきたい項目
- 材質と質別:C1020 / C1100 の別、O材・1/2H などの質別
- 継手形状:重ね・突合せ・T継手の別と、重ね代の寸法
- 溶接位置と長さ:溶接線の位置・長さ・本数(点付けなら点数とピッチ)
- 要求性能:必要な溶け込み深さ、または「母材比◯%以内の抵抗増」といった性能値
- 検査:全数で何を測るか、抜き取りで何をするか、記録の様式
- 表面処理の順序:めっきは溶接前か後か、溶接部のマスキング有無
- 外観:スパッタの許容、変色の許容範囲(通電面か否かで分けて指定する)
加工側で品質に効く部分
溶接そのものの条件出しは溶接工程の仕事ですが、その前段の加工精度が溶接品質を大きく左右します。重ね継手のすき間は板の平面度と反りで決まり、位置精度は穴と外形の公差で決まります。当社(株式会社石垣商店)は切断・曲げ・穴あけ・表面処理手配までを一貫して見ているため、「溶接前提の部品として、どの寸法をどこまで詰めるか」という相談から対応しています。加工の考え方は加工技術のページもご覧ください。
要点:6項目を図面で埋める。溶接かボルトかは性能ではなく、分解性・数量・保守で決める。
よくあるご質問
銅ブスバーのレーザー溶接品質は、外観検査だけで判定できますか
外観検査だけでは判定できません。銅の溶接は表面がきれいでも内部に気孔や未溶着が残ることがあるため、外観に加えて、4端子法による接合部の抵抗測定(全数)と、断面観察・引張試験による定期的な抜き取り確認を組み合わせる必要があります。
溶接する銅ブスバーには、タフピッチ銅(C1100)と無酸素銅(C1020)のどちらを使うべきですか
溶接を前提とする部品では無酸素銅(C1020)を選ぶのが基本です。タフピッチ銅(C1100)は製造上わずかに酸素を含み、溶接時の熱と水素の影響で気孔や割れの原因になり得るためです。ボルト締結が前提の部品であれば、コストと入手性からC1100が広く使われています。
銅のレーザー溶接で青色レーザーが使われるのはなぜですか
銅は波長1μm帯の近赤外レーザーに対する常温での吸収率が数%程度と低いのに対し、波長450nm前後の青色光では吸収率が大きく上がるためです。少ない入熱で安定して溶かせるようになり、銅の溶接で問題になるスパッタやブローホールを減らせます。近赤外レーザーと組み合わせたハイブリッド方式も実用化されています。
溶接部の抵抗値は、どのくらいなら合格と判断できますか
絶対値ではなく、同じ測定区間を母材だけで計算した抵抗と比べた増加分で判断します。断面積150mm²のブスバーなら長さ50mmの母材抵抗は約5.7μΩなので、健全な溶接部での増加分はマイクロオームの単位に収まります。合否ラインは用途ごとに「母材計算値の何%増しまで」という形で発注者と加工先が取り決めます。
めっきは溶接の前と後、どちらで行うべきですか
溶接品質を優先するなら溶接後のめっきが有利です。めっき後に溶接すると、めっき成分が溶接熱で蒸発して気孔の原因になり、溶接部周辺のめっきも変色するためです。ただし溶接後のめっきは、組み上がった形状のまま処理槽に入れる必要があるため、寸法や形状によって対応可否が変わります。図面段階で工程順序を明記してご相談ください。
銅ブスバーの溶接品質を規定する規格はありますか
ビーム溶接継手の不完全部については ISO 13919-2:2021 があり、2021年の改訂で適用範囲に純銅が明記されました。ただしこの規格は製造上の品質水準を示すもので、製品としての使用適合性は保証せず、結晶粒度・硬さ・純銅の水素脆化といった冶金的側面も対象外です。用途ごとの合否基準は、この規格を土台に発注者と加工先で取り決めます。
