銅ブスバーの熱膨張と伸縮対策|長孔・可撓継手の使い分け
銅ブスバー(銅バー)は、通電による温度上昇で1mあたり1mm前後伸びます。この伸びを逃がさずに両端を固定すると、支持碍子やボルト、接続部に力が集中し、緩み・変形・発熱の原因になります。この記事では、伸び量の計算方法と早見表、逃がし方の3つの手段(長孔・可撓継手・形状)、固定端と可動端の決め方、そして図面への書き方までを、数値を示しながら整理します。
ブスバー
熱膨張
熱伸縮
線膨張係数
長孔
可撓継手
配電盤
支持設計
この記事の内容
銅ブスバーはどれくらい伸びるのか
銅ブスバーの熱伸縮量は「線膨張係数 × 長さ × 温度差」で求まり、銅の場合は1mあたり温度差60Kで約1.0mmです。盤内で温度が80K上がる条件なら1mあたり約1.3mm、3mのブスバーなら約4mmになります。数mmと聞くと小さく思えますが、ボルト穴のすきま(通常はボルト径+1mm程度)より大きく、拘束すれば必ずどこかに力が回ります。
線膨張係数とは、温度が1K(1℃)上がったときに、元の長さに対してどれだけ伸びるかを表す係数です。銅は20℃で約16.5×10-6/K(一般社団法人日本銅センターの公開値)。実務では概算として17×10-6/K前後を使うこともあります。
ここでいう温度差 ΔT は、ブスバーが実際に経験する温度の振れ幅です。冬季の停止中(たとえば10℃)と夏季の全負荷運転中(たとえば90℃)を比べれば、振れ幅は80Kになります。
銅ブスバーの熱伸縮量 早見表(α=16.5×10-6/K)
| ブスバー長さ | ΔT=40K | ΔT=60K | ΔT=80K |
|---|---|---|---|
| 500mm | 0.33mm | 0.50mm | 0.66mm |
| 1,000mm | 0.66mm | 0.99mm | 1.32mm |
| 2,000mm | 1.32mm | 1.98mm | 2.64mm |
| 3,000mm | 1.98mm | 2.97mm | 3.96mm |
| 5,000mm | 3.30mm | 4.95mm | 6.60mm |
銅ブスバーの熱伸縮量 早見表(α=16.5×10-6/K)
長さ 500mm
ΔT40K:0.33mm / 60K:0.50mm / 80K:0.66mm
長さ 1,000mm
ΔT40K:0.66mm / 60K:0.99mm / 80K:1.32mm
長さ 2,000mm
ΔT40K:1.32mm / 60K:1.98mm / 80K:2.64mm
長さ 3,000mm
ΔT40K:1.98mm / 60K:2.97mm / 80K:3.96mm
長さ 5,000mm
ΔT40K:3.30mm / 60K:4.95mm / 80K:6.60mm
他の金属と比べるとどうか
銅は鋼(鉄)よりよく伸び、アルミよりは伸びません。盤の骨組み(鋼板)とブスバー(銅)を同じ温度で比べても伸び方が違う点、そして銅とアルミを組み合わせた場合は伸び差が大きくなる点が、支持設計で効いてきます。
材料別の線膨張係数(20℃付近の代表値・アルミを100%とした比率)
2026年の状況 — 熱伸縮が以前より効きやすくなっている
2026年に入ってからも銅相場は歴史的な高値圏にあり、LME銅は1トンあたり13,000〜14,000ドル台で推移する場面が続いています。背景にあるのはAIデータセンター向けの受配電需要で、S&P Globalはデータセンター関連の銅需要が2025年の約110万トンから2040年には約250万トンへ増えると見ています。この流れの中で盤あたりの電流を上げて導体断面を切り詰める設計が増え、ブスバーの運転温度が上がり、熱伸縮量も以前より大きく出やすくなっています。
要点:伸び量は α×L×ΔT。銅は1mあたりΔT60Kで約1.0mm、ΔT80Kで約1.3mm。
伸びを拘束すると何が起きるか
両端を丸孔で固定したブスバーが熱で伸びようとすると、伸びられない分が内部応力に変わり、その力は支持碍子・ボルト・接続面へそのまま伝わります。結果として現れるのが、ブスバーの反り(座屈)、支持碍子の割れ・取付部の変形、ボルト軸力の低下による接触抵抗の上昇と発熱です。
完全に拘束された場合に発生する熱応力は、次の式でおおよその大きさが分かります。
銅の縦弾性係数を約120,000N/mm²、α=16.5×10-6/K、ΔT=60Kとすると、σ ≒ 120,000 × 16.5×10-6 × 60 ≒ 約119N/mm²。これは軟質(O材)の銅の耐力を上回る水準で、逃げ場を求めて横方向に反り出すには十分な大きさです。実際にはボルト穴のすきまや支持部のたわみで一部は緩和されますが、「拘束すると数十〜100N/mm²級の力が出る」という桁感は押さえておく必要があります。
伸びが逃げないと起きること
- ブスバーが横または上下に反る(座屈)
- 支持碍子の割れ・取付ボルトのゆるみ
- 接続部が微小にずれ、めっき面が擦れる
- ボルト軸力の低下 → 接触抵抗の上昇 → 発熱
- 機器(変圧器・遮断器)の端子に外力がかかる
逃がし方が正しいと得られること
- 接続部の軸力が保たれ、発熱が進行しにくい
- 支持部・機器端子に余計な力がかからない
- 熱サイクルを繰り返しても寸法が戻る
- 更新・増設時にブスバーを外しやすい
- 点検で「異常な変形」を見分けやすい
注意 — 一番怖いのは「じわじわ進む」タイプ
熱伸縮の害は据付直後には出にくく、運転と停止を何百回も繰り返すうちに軸力が抜けていく形で進みます。熱サイクルが多い設備(日中稼働・夜間停止の工場、季節負荷の大きい受変電設備)ほど、伸びの逃がし方を最初に決めておく価値があります。
要点:拘束すると熱応力は数十〜100N/mm²級。害は熱サイクルで少しずつ進む。
熱伸縮を逃がす3つの方法
ブスバーの熱伸縮を逃がす手段は、①接続部を長孔にして滑らせる、②可撓継手(フレキシブル導体)を入れる、③形状(曲げ・オフセット)で吸収する、の3つです。吸収できる量と手間・コストが違うため、伸び量と設置条件で使い分けます。目安として、伸びが1〜2mm程度なら長孔で足り、それを超えるか機器端子を保護したい場合は可撓継手、盤内で自然に曲がりが入る配置なら形状で吸収できます。
熱伸縮の逃がし方 比較
| 方法 | 吸収できる量の目安 | 向いている場面 | 留意点 |
|---|---|---|---|
| 長孔(スロット) | 1〜5mm程度 | 盤内母線、直線の長いブスバー | 座金・締結管理が前提。滑る面のめっき摩耗 |
| 可撓継手・編組導体 | 数mm〜数十mm | 変圧器・遮断器などの機器接続、耐震 | 部品コスト、断面と許容電流の確認が必要 |
| 形状(曲げ・オフセット) | 数mm程度 | もともと曲げが入る配置 | 直線区間には使えない。曲げRの設計が必要 |
| 何もしない(両端固定) | — | ごく短い接続(数百mm以下) | 長さと温度差の確認が必須 |
熱伸縮の逃がし方 比較
長孔(スロット)
吸収 1〜5mm程度 / 盤内母線・長い直線向き。座金と締結管理が前提
可撓継手・編組導体
吸収 数mm〜数十mm / 機器接続・耐震向き。断面と許容電流の確認が必要
形状(曲げ・オフセット)
吸収 数mm程度 / もともと曲げが入る配置向き。直線区間には使えない
両端固定(対策なし)
ごく短い接続のみ。長さと温度差の確認が必須
要点:1〜2mmなら長孔、それ以上や機器保護は可撓継手、曲げがあるなら形状で吸収。
長孔の設計 — 寸法・方向・座金
長孔は、ボルト径+1mm程度の幅に対して、長軸方向を「ボルト径+3〜5mm」程度長くとり、その長軸を熱伸縮の方向に合わせるのが基本です。海外の変圧器メーカーの事例では、500mmを超える接続にM12ボルトを使い、18mm×12mmの長孔(長軸側が6mm長い)を採用した例が報告されています。考え方は同じで、計算した伸び量に余裕を足した「滑り代」を確保します。
長孔まわりの構成
ボルト M12
│
┌────────┼────────┐
│ ● 丸孔 φ13 │ ← 固定端:位置を決める側
└────────┼────────┘
│
┌────────┼────────┐
│ ▭ 長孔 13 × 18 │ ← 可動端:長軸を伸びの向きに
└────────┼────────┘
│
←─── 熱伸縮の方向 ───→
[ボルト頭]─[硬質の平座金]─[ブスバー(長孔側)]
└ 長孔をまたぐ幅の座金で面圧を分散する
長孔の寸法をどう決めるか
手順は次の3ステップです。伸び量そのものは§1の式で出せるので、あとは余裕の取り方だけです。
長孔寸法の決め方
- ①伸び量を計算する — 固定端から長孔までの距離 L と、想定する温度差 ΔT を入れて ΔL を求める
- ②余裕を足す — 据付誤差・機器の位置ずれを見込み、ΔL に数mmを加える
- ③長孔長さを決める — 「ボルト径 + 1mm(通常のすきま) + 必要な滑り代」を長軸方向の長さとする
例えば固定端から2,000mmの位置に長孔を置き、ΔT=60Kを想定するなら伸びは約2.0mm。据付誤差2mm程度を見込むと滑り代は4mm前後になり、M12なら「幅13mm × 長さ17〜18mm」が一つの目安になります。
コツ — 長孔にすると接触抵抗が悪化する、とは限らない
「穴を長くすると接触面積が減って抵抗が上がるのでは」と心配されることがあります。研究報告の中には、長孔形状にすると接触圧力の分布が変わり、真実接触面積がむしろ増えて接触抵抗が下がったとする実験結果もあります。ただし座金と締結条件が適切な場合の話です。座金で面圧を確実に分散させることに注意を向けるほうが有効です。
注意 — 長孔は「片側だけ」
接続部の両側を長孔にすると、ブスバー全体の位置が決まらず、運転中に少しずつ移動して絶縁距離が変わることがあります。1本のブスバーに対して固定端は1か所とし、残りを可動端(長孔)にするのが原則です。また、長孔側にばね座金だけを使うと座面が食い込んで滑らなくなるため、長孔をまたぐ幅の平座金(硬質)を必ず併用します。
要点:長孔はボルト径+3〜5mm、長軸は伸びの向き、固定端は1本に1か所だけ。
可撓継手(フレキシブルブスバー)を使う場所
可撓継手は、薄い銅板を積層した導体や編組線で作られた「曲がる導体」で、機器の端子に外力を伝えたくない場所と、伸びが長孔で吸収しきれない場所に使います。代表例は変圧器の一次・二次端子、遮断器や断路器との接続、そして屋外変電設備の母線接続です。熱伸縮だけでなく、機器の振動や地震時の相対変位も同時に吸収できるのが利点です。
可撓継手が向く場所
- 変圧器の端子(端子に力をかけたくない)
- 遮断器・断路器との接続部
- 盤どうしをまたぐ長い母線
- 耐震を考慮する屋外設備・重要設備
- 据付時の位置誤差を吸収したい箇所
選ぶときに確認すること
- 許容電流(積層厚・断面が硬いブスバーと同等か)
- 許容変位量(伸縮方向・曲げ方向それぞれ)
- 接続端部の穴位置・板厚(相手側と合うか)
- 絶縁と離隔(曲がった状態での最小距離)
- 放熱条件(束ねると温度が上がりやすい)
可撓継手を入れる場合も、その両側のブスバーは通常どおり支持し、固定端・可動端を決めます。可撓部が吸収するのは相対変位であって、ブスバー自身の座屈は別に防ぐ必要があります。
要点:可撓継手は機器端子の保護と大きな変位の吸収。許容電流と許容変位を必ず確認。
固定端と可動端の決め方
1本のブスバー(1つの伸縮区間)につき、位置を決める固定端を1か所だけ設け、残りの支持点と接続部を可動端にします。固定端は「動いてほしくない側」、つまり機器の端子や分岐の基準になる位置に置き、そこから遠い側ほど伸び量が大きくなるので、長孔の滑り代も端に行くほど大きく取ります。
固定端と可動端の配置例
変圧器端子 支持碍子 支持碍子 盤端の接続
●固定端 ─────── ○可動 ─────── ○可動 ─────── ○可動(長孔大)
(丸孔) (長孔 小) (長孔 中) (長孔 大)
│
└─ 基準位置。ここからの距離 L が大きいほど伸び ΔL も大きい
L=0mm L=800mm L=1,600mm L=2,400mm
ΔL=0 約0.8mm 約1.6mm 約2.4mm
(α=16.5×10-6/K, ΔT=60K の場合)
支持間隔との関係
支持間隔は本来、自重によるたわみ・短絡時の電磁力・振動で決まりますが、すべての支持点を固定にすると伸びの逃げ場がなくなります。支持点の数は電磁力から決め、そのうち1つだけを固定端、残りを「支えるが、長手方向には滑れる」構造にするのが現実的な解です。
コツ — 相ごとに伸びが違うことがある
三相の母線でも、負荷の不平衡や配置(中央相は両側から熱を受けやすい)で相ごとに温度が数K違うことがあります。中央相だけ伸びが大きくなると支持部に横方向の力が加わります。サーモグラフィで3相を比較する点検は、発熱の発見だけでなくこの温度差の把握にも役立ちます。
要点:固定端は1区間に1か所。遠い可動端ほど滑り代を大きく取る。
そもそも温度上昇を下げる
熱伸縮量は温度差に比例するため、温度上昇そのものを抑えれば、必要な滑り代も小さくできます。断面積を確保する、放熱しやすい形状(幅広・薄めの組み合わせ)にする、接続部の接触抵抗を下げる、盤内の通風を確保する——この4つが基本です。
温度上昇を下げる手段と、熱伸縮への効き方
| 手段 | ねらい | 熱伸縮への効果 |
|---|---|---|
| 断面積を増やす | 電流密度を下げる | 大 |
| 幅広・薄めの断面にする | 表面積を増やし放熱を促す | 中 |
| 接続部にめっきを施す | 酸化皮膜を防ぎ接触抵抗を下げる | 中(局部発熱に効く) |
| 盤内の通風・換気を確保 | 周囲温度そのものを下げる | 中 |
| 交流で厚板1枚に頼らない | 表皮効果による偏りを避ける | 小〜中 |
温度上昇を下げる手段と、熱伸縮への効き方
断面積を増やす
電流密度を下げる / 効果:大
幅広・薄めの断面にする
表面積を増やし放熱を促す / 効果:中
接続部にめっきを施す
酸化皮膜を防ぎ接触抵抗を下げる / 効果:中(局部発熱に効く)
盤内の通風・換気を確保
周囲温度そのものを下げる / 効果:中
交流で厚板1枚に頼らない
表皮効果による偏りを避ける / 効果:小〜中
接続部の局部発熱は、その周辺の膨張・収縮を大きくし、ボルト軸力の低下を早めます。処理の選び方は銅ブスバーへのめっきのページで目的別に整理しています。
要点:温度上昇を下げれば伸びも減る。接続部のめっきは局部発熱に効く。
図面にどう書くか — 製作側に伝わる指示
熱伸縮対策は、図面に「長孔の寸法・向き・どちらが固定端か」を明記しないと現場で再現されません。穴径だけを指示して現場合わせにすると、長孔が伸びと直交する向きで開いていたり、両側とも長孔になっていたりという食い違いが起きます。
図面・仕様に書いておきたい項目
- 固定端の位置 — どの穴が丸孔(位置決め)かを明示する
- 長孔の寸法と向き — 「13×18(長軸は母線長手方向)」のように方向まで書く
- 座金の指定 — 長孔をまたぐ平座金の外径・板厚、緩み止め部品の有無
- 想定する温度差 — 設計で見込んだ ΔT。後年の増設判断で効く
- めっきの範囲 — 接続面のみか全面か。滑る面がある場合は摩耗も考える
- 可撓継手の位置 — 使う場合は品番・許容変位・許容電流
当社(株式会社石垣商店・名古屋市守山区瀬古)は、変圧器・配電盤・受配電設備・電池関連向けの銅ブスバー加工を行っており、切断・穴あけ・長孔加工・曲げ・めっきまでを通して対応しています。長孔にするか可撓継手を使うかで迷う段階でも、母線の長さ・想定電流・盤内の温度条件を伝えていただければ、加工側から実現しやすい形をご提案できます。図面がなく、手書きスケッチや現物写真しかない状態でもご相談いただけます。加工の範囲は加工技術のページにまとめています。
なお熱の観点では、導電率が高いこと自体が発熱を抑え、結果として熱伸縮を小さくする方向に働きます(銅ブスバーのメリット)。
要点:長孔は寸法と「向き」まで図面に書く。固定端がどこかを明示する。
よくあるご質問
銅ブスバーは1mあたりどれくらい伸びますか
銅の線膨張係数は20℃で約16.5×10-6/Kなので、長さ1mのブスバーは温度が60K上がると約1.0mm、80K上がると約1.3mm伸びます。長さ3mで温度差60Kなら約3.0mmです。計算式は「伸び量 = 線膨張係数 × 長さ × 温度差」です。
長孔はボルト径よりどれだけ長くすればよいですか
一般的な目安は、幅をボルト径+1mm程度、長軸の長さをボルト径+3〜5mm程度とし、長軸を熱伸縮の方向に合わせます。M12ボルトなら「幅13mm × 長さ17〜18mm」が一つの目安です。ただし固定端から遠い位置ほど伸び量が大きくなるため、実際には計算した伸び量に据付誤差の余裕を加えて決めます。
盤内の短いブスバーでも熱伸縮対策は必要ですか
長さが数百mm以下で温度差も小さい接続では、ボルト穴の通常のすきま(ボルト径+1mm程度)で吸収できることが多く、特別な対策が不要な場合があります。目安として、計算した伸び量が0.5mmを超える場合や、盤をまたぐ長い母線では長孔や可撓継手を検討してください。判断の分かれ目は長さと温度差の組み合わせであり、長さだけでは決まりません。
可撓継手と長孔は、どちらを選べばよいですか
伸び量が1〜2mm程度で、ブスバーどうしの接続であれば長孔で対応できます。伸び量がそれ以上になる場合、変圧器や遮断器など機器の端子に力をかけたくない場合、地震や振動による相対変位も吸収したい場合は可撓継手が適します。可撓継手を選ぶ際は、許容電流と許容変位量の両方を確認してください。
長孔にすると接触抵抗が上がって発熱しませんか
適切な座金を使って面圧を分散させていれば、長孔にしたこと自体で接触抵抗が大きく悪化するとは限りません。研究報告の中には、長孔形状にすることで接触圧力の分布が変わり、実際に電流が流れる接触面積が増えて接触抵抗が下がったとする実験結果もあります。重要なのは穴の形よりも、長孔をまたぐ幅の硬質平座金を使い、規定トルクで締結し、接続面の酸化皮膜を除去または防止しておくことです。
熱伸縮でボルトが緩んだかどうかは、どう確認しますか
活線状態ではサーモグラフィによる温度確認が有効で、接続部が周囲より10℃以上高い場合は増し締めまたは点検の対象と判断するのが一般的な運用です。停電時に確認できる場合は、合いマークのずれ、座金の擦れ跡、ブスバーの反りの有無を目視で確認し、必要に応じてトルクレンチで規定トルクを確認します。
