コラム

アースバー(接地銅バー)の特注製作|1個から短納期・穴ピッチ自由

制御盤・分電盤の安全を根底で支える「アースバー(接地母線)」。
一見するとただの銅板ですが、「PE(保護接地)」と「SG(信号グランド)」の違いを理解し、JIS規格に基づいた適切な設計を行わなければ、万一の事故やノイズトラブルを防ぐことはできません。

本記事では、銅加工の専門家である当社が、規格に基づく設計基準(サイズ・厚み)から、カタログ既製品では対応できない特注加工のメリットまでを徹底解説します。

1. アースバーの役割:PE(保護)とSG(信号)の違い

アースバーは、盤内の複数の接地線を一点にまとめる“要”の部材です。
設計時には、そのアースが「何のために存在するのか」を明確にする必要があります。

■ 目的による使い分け
  • ① PE(Protective Earth):保護接地
    感電防止や火災防止が目的。漏電時に大電流を大地へ逃がすため、低インピーダンスで太い導体(銅バー)が必須です。盤内アースバーの主役はこちらです。
  • ② SG(Signal Ground):信号グランド
    通信機器や制御回路の基準電位(0V)を安定させ、ノイズを防ぐのが目的。PEとは分けて考える必要がありますが、最終的には一点接地でPEと等電位化することが一般的です。

2. 規格と基準:「25mm×3mm」の根拠とは?

「アースバーのサイズはどう決めるべきか?」
感覚で決めるのではなく、規格や指針に基づいた選定が、設備の信頼性を担保します。

📘 JIS規格と設計指針

盤の接地に関する技術資料では、接地母線の構造目安として以下の数値が示されています。

銅製アースバー: 25mm × 3mm 以上

また、建築電気設備の規格「JIS C 60364-5-54」においても、保護導体の断面積は予想される故障電流(短絡電流)に耐えうることが求められています。

つまり、「電流が流れないから細くていい」は間違いです。
熱的・機械的な強度を確保するためには、断面積のある「銅バー」が必要不可欠なのです。

3. 【徹底比較】カタログ既製品 vs 特注アースバー

規格を満たすアースバーを探す際、カタログ品(篠原電機等の既製品)で妥協していませんか?
「盤内スペースに合わせて作る」ほうが、実はコストも手間も削減できるケースが多いのです。

比較項目 カタログ既製品(一般的な市販品) 当社の特注アースバー(石垣商店)
サイズ(長さ) 定尺のみ(200/300/500mm等)
※現場カットの手間
1mm単位で指定可能
(盤幅ピッタリに製作)
穴ピッチ 25mmピッチ固定
※調整不可
完全自由設計
(不当ピッチ/高密度配置OK)
タップサイズ M5のみ、M8のみ等
同一サイズ限定
異径サイズ混在OK
(入力M8 + 分岐M4 など)
表面処理 ニッケルが主流 Ni / Sn / Ag / 緑色塗装
(環境に合わせて選択可)
納期 在庫切れだと数週間待ちも 材料在庫から即加工
最短即日〜対応可能

サイズ(長さ)

既製品: 定尺のみ(200/300/500mm等)※現場カットの手間

特注: 1mm単位で指定可能(盤幅ピッタリに製作)

穴ピッチ

既製品: 25mmピッチ固定(調整不可)

特注: 完全自由設計(不当ピッチ/高密度配置OK)

タップサイズ

既製品: 同一サイズ限定

特注: 異径サイズ混在OK(入力M8 + 分岐M4など)

表面処理

既製品: ニッケルが主流

特注: Ni / Sn / Ag / 緑色塗装(環境に合わせて選択可)

納期

既製品: 在庫切れだと数週間待ちも

特注: 材料在庫から即加工(最短即日〜)

4. 設計の落とし穴:厚み不足とネジ穴強度

自由設計できるからこそ、品質に関わる「厚み」には注意が必要です。

⚠ 厚み3mmのM5タップにご注意

※注意ポイント

JISで示される「3mm以上」はあくまで最低ラインです。
厚さ3mmの銅バーにM5タップ(ピッチ0.8mm)を切ると、ネジ山は約3山しか確保できません。

  • リスク: 強く締め付けると「ネジバカ(雌ネジ破損)」を起こす。
  • 対策: M5以上のタップには、強度確保のために厚み5mm以上を推奨。

メッキ選定のポイント

  • スズメッキ(Sn): はんだ付け性、接触抵抗の安定(標準的)。
  • ニッケルメッキ(Ni): 耐食性、硬度重視。下地としても有効。
  • 銀メッキ(Ag): 導電性重視。大電流接点に。

5. 当社なら「タップ加工・メッキ」まで即納対応

私たち石垣商店は、単なる材料屋ではありません。加工とメッキまで一貫して請け負う「銅のトータルサポーター」です。

★ 石垣商店のアースバー加工サービス
  • ① 全タップ対応: M2〜M12まで、貫通・止まり穴問わず加工可能。
  • ② 追加工対応: 曲げ加工、皿穴加工、アースマーク刻印など。
  • ③ ワンストップ納品: 材料手配から表面処理まで一括管理し、横持ち輸送コストを削減。

特注アースバーのお見積り・ご相談

「規格品だとサイズが合わない」「M5タップを20mmピッチであけたい」
手書き図面やメモでもOK。銅加工のプロが即日お見積りいたします。

特注アースバーの見積もり

※1本からの小ロット対応も大歓迎です。

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