設計・計算

ブスバーの断面積を電流から逆算する手順|板厚×幅の選び方

必要な電流が決まっているとき、銅ブスバーの断面積は 「定格電流 ÷ 許容電流密度」 で逆算します。電流密度の根拠として実務でよく参照されるのが JIS C 8480(キャビネット形分電盤)の帯状導体の電流密度で、2016年版では125A以下で3.0A/mm²以下、400Aを超え630A以下で1.7A/mm²以下と、電流が大きくなるほど密度を下げる形で規定されています。この記事では逆算の手順、定格電流ごとの必要断面積の早見表、そして同じ断面積でも「板厚×幅」の組合せで何が変わるのかを数値でたどれる形にまとめます。

銅ブスバー
断面積 選定
電流密度
JIS C 8480
逆算
板厚×幅
配電盤設計

断面積は「電流 ÷ 電流密度」で逆算する

必要な断面積は、流したい定格電流(A)を許容電流密度(A/mm²)で割って求めます。例えば250Aを2.5A/mm²で運用するなら、必要断面積は100mm²以上となります。許容電流から断面積を求める向き(掛け算)と、電流から断面積を求める向き(割り算)は、同じ関係式を逆に使っているだけです。

必要断面積 (mm²) = 定格電流 (A) ÷ 許容電流密度 (A/mm²)
許容電流 (A) = 断面積 (mm²) × 許容電流密度 (A/mm²)

電流密度とは、導体の断面積1mm²あたりに流してよい電流値(A/mm²)のことです。銅の物性値ではなく、温度上昇と設置条件を織り込んだ設計上の許容値です。発熱は電流の2乗で増えるのに対し放熱は断面の周長にほぼ比例するため、大きな導体ほど面積あたりの放熱が不利になります。これが、定格電流が大きくなるほど許容電流密度を下げる規定になっている理由です。

2026年の状況 — 断面積を「盛りすぎない」設計の価値が上がっている

2026年に入って銅相場は史上最高値圏で推移しており、LME銅は1トンあたり13,000ドル台、国内の電気銅建値も1kgあたり2,100円台という水準が報じられています。AI・データセンター向けの電力需要増(2026年の世界のデータセンター電力消費は前年比2割超の増加見込みと報じられています)や送配電網の更新投資が背景です。相場は変動するため実勢は都度確認が必要ですが、「とりあえず1サイズ上げる」の材料費インパクトは以前より大きくなっています。

要点:断面積は「電流 ÷ 電流密度」。電流密度は物性値ではなく設計値。

JIS C 8480の電流密度から必要断面積を求める手順

出発点になるのは、JIS C 8480(キャビネット形分電盤)が規定する帯状導体の電流密度です。2016年版の表6では基準定格電流の区分ごとに上限が定められており、この値で割れば規格に沿った必要断面積の下限が出ます。

JIS C 8480:2016 表6 帯状導体の電流密度と、そこから逆算した必要断面積

基準定格電流 電流密度の上限 区分上限での必要断面積
125A以下 3.0 A/mm²以下 125A → 41.7mm²以上
125Aを超え250A以下 2.5 A/mm²以下 250A → 100mm²以上
250Aを超え400A以下 2.0 A/mm²以下 400A → 200mm²以上
400Aを超え630A以下 1.7 A/mm²以下 630A → 370.6mm²以上

JIS C 8480:2016 表6 帯状導体の電流密度と、そこから逆算した必要断面積

基準定格電流 125A以下

電流密度 3.0 A/mm²以下 / 125Aなら 41.7mm²以上

125Aを超え250A以下

電流密度 2.5 A/mm²以下 / 250Aなら 100mm²以上

250Aを超え400A以下

電流密度 2.0 A/mm²以下 / 400Aなら 200mm²以上

400Aを超え630A以下

電流密度 1.7 A/mm²以下 / 630Aなら 370.6mm²以上

同じ規格には但し書きも付いています。気づかないと過剰設計・過小設計のどちらにも振れるポイントです。

緩められる条件

  • 材料の面取りおよび成形のための電流密度増は、+5%まで許容される
  • 帯状導体の途中にねじ穴の類があっても、その部分の断面積の減少が1/2以下なら考慮しなくてよい

前提として押さえる条件

  • 温度上昇の限度がある(2016年版では母線・導体の温度上昇 65K、最高許容温度 105℃、周囲温度40℃基準)
  • この電流密度はキャビネット形分電盤の規格。他用途にそのまま流用してよいとは限らない

断面積を逆算する4ステップ

  • ①定格電流を確定する。最大負荷電流ではなく上流の遮断器定格や設計上の定格を基準にする
  • ②電流密度を選ぶ。区分から上限値を読み、余裕を持たせるなら上限より低い値を使う
  • ③割り算する。必要断面積 = 定格電流 ÷ 電流密度。端数は切り上げる
  • ④標準寸法に当てはめる。流通する板厚×幅から必要断面積以上になるものを選ぶ

計算例:400Aを流すブスバーの断面積

定格400Aは「250Aを超え400A以下」の区分に入るので、電流密度は2.0A/mm²以下です。

400 A ÷ 2.0 A/mm² = 200 mm² 以上 → 例:板厚5mm × 幅40mm(200mm²)

ちょうど200mm²のため、実務では余裕を見て6mm×40mm(240mm²)を選ぶ判断もあります。この判断は次章の板厚×幅の議論と、盤内の温度環境で決めます。

注意:境界の電流値では区分の読み違いが起きやすい

定格250Aは「125Aを超え250A以下」で電流密度2.5A/mm²(必要断面積100mm²)ですが、251Aになると区分が変わり2.0A/mm²(必要断面積126mm²)になります。1A増えただけで必要断面積が26%増えるのが区分方式の特徴です。定格を先に確定しないと断面積が行き来します。

要点:表6の電流密度で割る。面取り+5%・ねじ穴1/2以下の但し書きと温度上昇65Kの前提も確認。

定格電流ごとの必要断面積と標準寸法の候補

逆算した必要断面積は、そのまま買える寸法にはなりません。流通している平角銅の板厚・幅は決まった刻みなので、「必要断面積以上になる標準寸法の組合せ」に丸め込む作業が入ります。

定格電流別:必要断面積と標準寸法の候補(表6の電流密度で逆算)

定格電流 電流密度 必要断面積 寸法候補(板厚×幅) 実断面積
100A 3.0 A/mm² 33.4mm²以上 3×15 / 4×10 45mm² / 40mm²
125A 3.0 A/mm² 41.7mm²以上 3×15 / 3×20 45mm² / 60mm²
150A 2.5 A/mm² 60mm²以上 3×20 / 4×20 60mm² / 80mm²
200A 2.5 A/mm² 80mm²以上 4×20 / 4×25 80mm² / 100mm²
250A 2.5 A/mm² 100mm²以上 5×20 / 4×25 / 5×25 100 / 100 / 125mm²
300A 2.0 A/mm² 150mm²以上 5×30 / 6×25 / 6×30 150 / 150 / 180mm²
400A 2.0 A/mm² 200mm²以上 5×40 / 8×25 / 6×40 200 / 200 / 240mm²
500A 1.7 A/mm² 294.2mm²以上 6×50 / 8×40 300mm² / 320mm²
630A 1.7 A/mm² 370.6mm²以上 8×50 / 10×40 400mm² / 400mm²

定格電流別:必要断面積と標準寸法の候補(表6の電流密度で逆算)

100A / 電流密度 3.0 A/mm² / 必要 33.4mm²以上

候補 3×15(45mm²)、4×10(40mm²)

125A / 3.0 A/mm² / 必要 41.7mm²以上

候補 3×15(45mm²)、3×20(60mm²)

150A / 2.5 A/mm² / 必要 60mm²以上

候補 3×20(60mm²)、4×20(80mm²)

200A / 2.5 A/mm² / 必要 80mm²以上

候補 4×20(80mm²)、4×25(100mm²)

250A / 2.5 A/mm² / 必要 100mm²以上

候補 5×20(100mm²)、4×25(100mm²)、5×25(125mm²)

300A / 2.0 A/mm² / 必要 150mm²以上

候補 5×30(150mm²)、6×25(150mm²)、6×30(180mm²)

400A / 2.0 A/mm² / 必要 200mm²以上

候補 5×40(200mm²)、8×25(200mm²)、6×40(240mm²)

500A / 1.7 A/mm² / 必要 294.2mm²以上

候補 6×50(300mm²)、8×40(320mm²)

630A / 1.7 A/mm² / 必要 370.6mm²以上

候補 8×50(400mm²)、10×40(400mm²)

この表の使い方の注意

上表はJIS C 8480の電流密度で機械的に逆算した参考値です。周囲温度が40℃を超える、盤内で複数相を密集配置する、換気が乏しい、交流で厚板を使う、といった条件では必要断面積は増えます。最終判断は実機の温度上昇と、適用する製品規格・仕様書に従ってください。

コツ:「ちょうど」より一段上を基準にする

250Aに対する5×20(100mm²)のように必要断面積とぴったり一致する組合せは、条件が少し悪いだけで余裕がなくなります。設計初期は必要断面積の1.1〜1.25倍程度で候補を出し、盤のレイアウトと温度条件が固まった段階で削るほうが手戻りが少なく済みます。

要点:逆算値は「下限」。標準寸法に丸めるとき、条件が厳しければ一段上を選ぶ。

同じ断面積でも板厚×幅で何が変わるか

断面積が同じなら直流抵抗と重量(材料費)はほぼ同じですが、放熱性・曲げ加工性・盤内の占有スペース・交流での利用効率が変わります。放熱は断面の周長にほぼ比例するため、同じ200mm²でも「薄く広い」ほうが冷えやすくなります。

断面積200mm²を実現する4通りの寸法比較(周長=断面の外周長さ)

板厚×幅 断面積 周長 放熱の相対比 向いている場面
4×50 200mm² 108mm 100% 放熱優先。曲げやすい
5×40 200mm² 90mm 83% 標準的な選択
8×25 200mm² 66mm 61% 幅方向に余地がない盤内
10×20 200mm² 60mm 56% 強度が欲しい/支持間隔が長い

断面積200mm²を実現する4通りの寸法比較(周長=断面の外周長さ)

板厚4mm × 幅50mm(200mm²)

周長108mm / 放熱の相対比100% / 放熱優先・曲げやすい

板厚5mm × 幅40mm(200mm²)

周長90mm / 放熱の相対比83% / 標準的な選択

板厚8mm × 幅25mm(200mm²)

周長66mm / 放熱の相対比61% / 幅方向に余地がない盤内

板厚10mm × 幅20mm(200mm²)

周長60mm / 放熱の相対比56% / 強度優先・支持間隔が長い

断面積200mm²での放熱面(周長)の比較(4×50を100%とした相対値)

4×50
108mm
5×40
90mm
8×25
66mm
10×20
60mm

4×50と10×20は断面積も重量も同じ(銅の密度8.96g/cm³として約1.79kg/m)ですが、放熱に使える外周は約1.8倍の差があります。同じ断面積でも、熱の観点では別物になり得ます。

直流抵抗と損失の目安(断面積200mm²・1mあたり)

銅の体積抵抗率を約1.72×10⁻⁸Ω·m(20℃)とすると、200mm²・長さ1mの抵抗は約0.086mΩです。400Aを流すと電圧降下は約34mV/m、発熱は約13.8W/m(I²R)になります。この発熱量は板厚×幅によらずほぼ同じで、変わるのは「その熱をどれだけ捨てられるか」だけです。

 発熱 = I² × R  … 断面積が同じなら組合せによらずほぼ同じ
   ↓
 放熱 ≒ 周長 × 条件  … 薄く広いほうが有利
   ↓
 温度上昇 = 発熱と放熱のバランスで決まる

板厚を上げると曲げが難しくなる

板厚が増えるほど最小曲げ半径は大きくなり、スプリングバックや外側の伸びによる割れリスクも増えます。「幅を広げて板厚を抑える」ほうが、放熱でも曲げでも有利になる場面が多いのが実情です。一方で幅を広げると盤内の相間距離や支持部の設計に影響します。加工技術のページでも触れていますが、曲げ・穴あけの都合を含めて寸法を決めると手戻りが減ります。

交流では厚板の「中身」が使いきれない

交流では表皮効果により電流が導体表面に偏り、厚み方向の中心付近が使われにくくなります。商用周波数(50/60Hz)における銅の表皮深さはおよそ9mm前後で、板厚がこれを大きく超えると電流容量が期待どおりには伸びません。厚板1枚より薄板を間隔をあけて複数枚並べたほうが容量を稼げるのは、この効果と放熱面積の両方が理由です。

注意:板厚15mm、20mmといった厚物を「電流を稼ぐため」に選ぶのは効率が悪い

厚物銅は、短絡時の機械的強度、支持スパンを長く取りたい場合、締結部の面圧確保には合理的な選択です。しかし交流で電流容量だけを目的に板厚を上げると、材料費は素直に増えるのに容量は伸び悩みます。その場合は幅方向に広げるか、複数枚並列を検討してください。

要点:薄く広いほど放熱と曲げに有利、厚く狭いほど強度とスペースに有利。交流は板厚9mm前後から効率が落ちる。

630Aを超える大電流はどう決めるか

JIS C 8480:2016 表6は基準定格電流630A以下までしか規定していないため、630A超をこの表から外挿して決めてはいけません。表6は電流が上がるほど電流密度を下げる方向なので、1.7A/mm²をそのまま当てると過小な断面積になります。

1000Aを流す場合の考え方(数値の扱いに注意)

1000A ÷ 1.7A/mm² = 588mm² という計算はできますが、これは「規格の最も緩い密度を使った場合の下限」にすぎません。表6が630Aまでで1.7A/mm²まで下がる流れからすれば、1000A級で使える電流密度はこれより低くなります。つまり必要断面積は588mm²より大きくなり、単板なら10×80(800mm²)や12×80(960mm²)級、あるいは複数枚並列が選択肢になります。目安で決めず、次のいずれかの根拠を取ってください。

630A超で根拠にできるもの

  • 適用する製品規格の許容電流値。高圧受電設備では JIS C 4620(キュービクル式高圧受電設備)の解説に掲載されている許容電流値が代表的
  • 盤メーカー・材料メーカーの技術資料。板厚×幅ごとに温度上昇条件を明記した表があることが多い
  • 実機での温度上昇試験。密集配置・換気条件を含めた実測が一次情報になる
  • 短絡時の熱的強度・電磁力の検証。連続通電で成立しても、短絡電流と支持間隔の条件で不足することがある

複数枚並列は枚数どおりには増えない

大電流では同じ寸法のブスバーを2枚・3枚と重ねますが、電流容量は枚数に正比例しません。内側の板は放熱しにくく、交流では近接効果で電流分布も偏るため、3枚目・4枚目の寄与は小さくなります。枚数を増やすより1枚の幅を広げる、または間隔を確保するほうが効くケースが多いです。

並列配置の考え方

 密着2枚   ■■        放熱面が内側で失われる。容量は2倍未満
 間隔2枚   ■ ■       隙間で空気が動く。密着より有利
 幅広1枚   ■■■■■■   周長を素直に稼げる。加工・支持は要検討

どの構成を採るかは、盤内の奥行き・相間距離・支持金具との兼ね合いで決まります。板を増やすと締結ボルトの長さや面圧管理も変わる点に注意してください。

要点:630A超は表6を外挿しない。製品規格・メーカー資料・実測のいずれかを根拠にし、並列は枚数比例しない前提で組む。

図面・見積りに落とすときの確認事項

断面積が決まったら、「板厚×幅」「材質と質別」「めっき」「穴・曲げ」の4点を図面に明記すると手戻りがほぼなくなります。断面積だけを伝えると加工側は板厚×幅を推測することになり、放熱・曲げ・納期のいずれかで意図と違うものが出てきます。

断面積が決まったあとに確定させる項目

  • 板厚×幅の組合せ。断面積ではなく寸法で指定する。放熱・曲げ・盤内スペースのどれを優先したかも一言添える
  • 材質と質別。タフピッチ銅(C1100)か無酸素銅(C1020)か。曲げがあるなら質別(O材・1/2H など)まで
  • 表面処理。錫・ニッケル・銀か無処理か。接続部だけの部分めっきか全面か
  • 穴位置と公差。ボルト穴の径・ピッチ・端面からの距離。断面積減少が1/2を超えないかも確認
  • 曲げの指示。曲げ角度・内Rと、展開長を加工側で計算してよいか
  • 数量と納期。試作か量産か。板厚・幅で材料の在庫状況が変わる

コツ:材料の入手性で寸法を1つ動かせると納期が縮む

必要断面積を満たす組合せが複数あるとき(例:400Aの5×40と8×25)、「どちらでも成立する」と伝えておくと、在庫のある材料で組めて納期と価格が有利になることがあります。一意に固定する必要がある場合は、その理由(相間距離、既設との接続、支持ピッチなど)を書き添えてください。

接続部のめっきは断面積とは別に接触抵抗と発熱に直結します。選び方は銅ブスバーへのめっき、他の導体との違いはブスバーとはにまとめています。

株式会社石垣商店(名古屋市守山区瀬古)は、変圧器・配電盤・受配電設備・電池関連向けの銅ブスバー加工を専門としています。「この電流を流したいが板厚×幅をどう決めるか」という段階からご相談いただけます。図面がなくても、電流値と使用条件、おおよその取り回しが分かればご提案できます。

要点:断面積ではなく「板厚×幅」で指定し、材質・質別・めっき・穴・曲げまで書く。

よくあるご質問

ブスバーの断面積は電流からどう計算しますか

必要断面積(mm²)は「定格電流(A) ÷ 許容電流密度(A/mm²)」で求めます。電流密度はJIS C 8480:2016の表6では基準定格電流125A以下で3.0A/mm²以下、125Aを超え250A以下で2.5A/mm²以下、250Aを超え400A以下で2.0A/mm²以下、400Aを超え630A以下で1.7A/mm²以下と規定されており、例えば400Aなら200mm²以上が必要になります。

断面積が同じなら板厚と幅の組合せはどれを選んでも同じですか

同じではありません。断面積が同じなら直流抵抗と重量はほぼ同じですが、放熱に使える断面の周長が変わります。断面積200mm²の場合、4mm×50mmの周長は108mm、10mm×20mmは60mmで約1.8倍の差があり、薄く広い形状のほうが温度上昇を抑えやすくなります。曲げ加工のしやすさも板厚が薄いほうが有利で、逆に厚いほうが機械的強度と支持スパンで有利です。

1000Aを流すブスバーの断面積はどれくらい必要ですか

JIS C 8480:2016の表6は基準定格電流630A以下までしか規定していないため、この表から1000A用の断面積を決めることはできません。表6は電流が大きくなるほど電流密度を下げる規定になっており、1000A級では630A区分の1.7A/mm²よりさらに低い値になります。したがって「1000A÷1.7=588mm²」は下限にすぎず、実際にはJIS C 4620(キュービクル式高圧受電設備)の解説に掲載されている許容電流値、メーカー技術資料、または実機の温度上昇試験を根拠に決める必要があります。

ボルト穴があると断面積は減りますが、計算でどう扱いますか

JIS C 8480:2016では、帯状導体の途中にねじ穴の類があっても、その部分の断面積の減少が1/2以下であれば考慮しなくてよいと規定されています。つまり穴で欠ける面積が元の断面積の半分を超えなければ、断面積の計算はそのまま使えます。ただし穴が集中している箇所や、幅の狭いブスバーに大径の穴を開ける場合は1/2を超えることがあるため、穴径と幅の関係を確認してください。

交流の場合、板厚を厚くすれば電流容量は比例して増えますか

比例して増えません。交流では表皮効果により電流が導体表面付近に偏り、商用周波数(50/60Hz)における銅の表皮深さはおよそ9mm前後です。板厚がこれを大きく超えると厚み方向の中心部が有効に使われないため、板厚を増やしても電流容量の伸びが鈍ります。交流で容量を稼ぐ場合は、幅方向に広げるか、薄板を間隔をあけて複数枚並列にする構成が有効です。

銅ブスバーの加工・お見積りは、お気軽にご相談ください

図面1枚から、手書きスケッチや現物の写真でもご相談いただけます。試作・小ロット・短納期にも対応しています。

お問い合わせ・見積り依頼はこちら

新着情報・新着コラム